ARCHIVE: 2020年02月17日  1/1

『眠り姫の恋』Ⅲ

 『眠り姫の恋』Ⅲ  翌日、わたしたちは午前五時半から店で待っていた。  二十四時間営業の店は飲み屋の帰りに立ち寄る人も多く、午前三時頃までは結構客足が途絶えない。ちょうど五時を過ぎるころからぱったりと人の波が引いて、それから優子の来る六時くらいまで客はほとんど無くなるらしい。  わたしたちは音楽だけが流れる静かなその店内で、じっと男を待っていた。 「来たわ」  自動ドアが開き、男が入っ...

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